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【ホンダ】「Honda SUSTAINABILITY REPORT 2016」を発行

   

Hondaは、サステナビリティ(持続可能性)に関する考え方や、非財務領域の重点課題に基づく活動および取り組みをまとめた「Honda SUSTAINABILITY REPORT 2016」(サステナビリティレポート)を発行した。

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本年度のサステナビリティレポートは、情報開示の質と量をより向上させるため、GRI(Global Reporting Initiative)「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン第4版(G4)」の「包括(Comprehensive)」オプションに準拠している。
GRIは、UNEP(国連環境計画)の公認団体として、サステナビリティの報告に関する国際基準を策定している。GRIが最新版として策定したG4には、「中核(Core)」と、より広範な情報開示が求められる「包括(Comprehensive)」という2つのオプションがある。
その中で定められている索引の記述方法である「GRI内容索引(Content Index)」について、日本企業のレポートとしては初めてGRIが検証し、その正確性が証明された。

PDFでダウンロードして閲覧可能。全105枚。ページが横長であり、PC等で見る場合には見やすい。全体的にはやや重複が多く、通して読むと気になる。興味のある部分だけを読む人にとっても、専門用語・特殊な言葉について逐一解説があるわけでもないので、難解に感じる場合があると思われる。
編集方針の後に「Hondaの概要」というページがあり、世界規模で大量の自動車等を販売していることを伝えようとしている。しかし、「国境を超え27,000,000人の喜びへ」というコピーは直感的ではない。2700万という数字は二輪・四輪・汎用を合わせた年間販売台数のようだが、説明がない。3ページ目という大事な位置に持ってくるページとしてはやや残念。
ホンダは、トップメッセージ他で繰り返されるように、CSRとして「環境」「安全」「品質」「社会」の4つを重要テーマにいている。本レポートでは、「社会」をさらに「人材」「社会活動」「サプライチェーン」に細分化してパフォーマンス報告が掲載されている。
順番からして最重要視しているのは「環境」。特集ページでもホンダが力を入れている、水素を「つくる」「つかう」「つながる」という世界観・取り組みについて取り上げている。
続けてガバナンスについて「サステナビリティマネジメント」として掲載。パフォーマンス報告へと続く。
「環境」については「気候変動」「エネルギー問題」「資源の有効活用」を重要課題として設定。その決定プロセスについても述べられている。二輪車の必要以上のうるささが原因で四輪車についてもホンダ・スズキ・BMWを購入検討先リストから外している身として個人的には「騒音」の重要度がとても低いことに落胆。具体的トピックスとしてはやはり水素社会実現への取り組みについて厚くとりあげられている。
「安全」については、「ヒト(安全運転教育)」「テクノロジー(安全技術)」「コミュニケーション(安全情報の提供)」を挙げている。もちろん事故を起こすのは「ヒト」ではあるが、メーカーとしてはまずは安全技術が一番であり、それでカバーしきれない部分を外部要因でもある「ヒト」に期待するという順番の方が良い気がする。
「品質」を3番目に置いているのは個性がある。この位置に置く理由をもっと厚く説明しても良いのでは。
「人材」については、「自立」「平等」「信頼」の3つの要素からなる「人間尊重」を基本理念としていることから説明。法令順守について、「各国・地域で定める法令を遵守する。」とある。グローバル企業としてはやや弱い気がする。最も高いレベルでの人間尊重を世界共通で適用するくらいであって欲しい。同様に感じたのは、サステナビリティマネジメントの項目での政治献金について「各国の法令に基づき、社内の必要な手続きを経て行っています」という部分。国内でも大口の政治献金を行うことで有名な自動車業界だが、価値観の分かれる顧客を相手にしているのだから、どこにいくら献金したのかを主体的に公表するくらいの覚悟でなければ再考したほうがいい。女性活躍推進についてはまだまだ弱い。これについては、重要課題としてある程度強い認識はあるようで、対応策がそれなりに述べられている。ホンダで女性が活躍しているイメージがほとんどないので、PRも重要だろう。
「社会活動」は、「地域に根ざした活動」を基盤に、「子ども達の育成支援」「地球環境保全」「交通安全の教育・普及」の3分野を重点に行っている。年間で「子ども達の育成支援」には約17億円、「地球環境保全」に約5億円、「交通安全の教育・普及」に約14億円を投じている。世界各地で行っている具体的な活動が多数掲載されている。
「サプライチェーン」については、その影響力の大きさから、環境・コンプライアンス・人権等の分野で取引先に影響力を行使していることが述べられている。

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(発表日:2016/06/27)

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