【キヤノン】「サステナビリティレポート2016」を公開
キヤノンは、よき企業市民として、よりよい社会の実現に貢献するための取り組みをまとめた「キヤノン サステナビリティレポート2016」を発行した。PDFで閲覧できる。総ページ数144。
多くのレポートと同じくPCで閲覧することをあまり考慮してくれていないことを除けば、かなり完成度の高いレポート。
トップメッセージも含めて、まずは企業理念である「共生」という考え方を前提に、自社の特徴と捉えている「高度な技術力」「グローバルな事業展開」「専門性のある多様な人材」を活用してCSR活動を行っていくことが説明されている。
マテリアリティ(重要課題)として挙げられたのは2つ
・新たな価値創造、社会課題の解決
・地球環境の保護・保全
この2つについてはピックアップするかたちで取り上げられている。この部分までを読むだけで、キャノンがいま力を注いでいることがある程度理解できる。
そのあとは「経済」「環境」「労働と人権」「社会」「製品責任」「マネジメント体制」の項目に分けて詳細に活動内容がまとめられている。マテリアリティは存在するが、網羅的に取り組んでいることが伝わってくる。
当紙がとくに注目する社会貢献活動についても、世界各地で行われている様々な取り組みについて具体的に挙げられている。なかにはグローバルにはあまり認識されていない社会課題もある。どういう背景・原因でその課題が存在し、現状がどうで、どういう方法でどこを目指して活動をしているのか。なぜキヤノンはその課題解決への関与を決めたのか。そういったことをグローバル企業の発信力で伝えていければ、課題改善自体に貢献することにもなるし、キヤノンを多くの人に理解してもらえることにもなるのではないだろうか。それはもちろん、レポートの中で(のみ)行うべきというわけではない。
(発表日:2016/06/29)