【ヤフー】「未来に残す 戦争の記憶」プロジェクト、「空襲の証言映像」などを新たに公開
ヤフーは2016年8月4日、戦争の記憶と記録を伝える100年間のプロジェクト「未来に残す 戦争の記憶」において、2年目の新企画「空襲の記憶と記録」と「軍事郵便で見る、戦争の記憶」を公開した。
本プロジェクトは、“戦争の記録”や戦争を体験された方々の“戦争の記憶”を100年後の世代に残すためのプロジェクト。多くの情報を長期間保有しやすいインターネットの特性を活かして、報道機関や研究者などが所有する戦争当時の記録や、戦争体験者の証言を残すことで、未来を生きる人たちに戦争に関する情報や皆様の思いを伝えていく。このプロジェクトは戦後70年にあたる2015年にプロジェクトを開始した。
戦後71年であり、プロジェクト開始から2年目にあたる2016年は、「空襲の記憶と記録」と「軍事郵便で見る、戦争の記憶」の2つの新企画を公開した。
・「空襲の記憶と記録」
各地の空襲に関する番組と空襲を体験された方々の証言映像、各地の空襲被害のデータが見られるコンテンツ。空襲に関する番組は、多くの地域の出来事を伝えるために各地のケーブルテレビ局から提供を受けて掲載している。また、日本の空襲被害のデータは時事通信社から提供を受けている。番組や証言映像は今後も追加していく予定。
・「軍事郵便で見る、戦争の記憶」
兵士が家族や知人宛てに戦地から送った手紙を解読し、手紙の画像とともに紹介するコンテンツ。戦時中に配達された軍事郵便からは、その時に生きていた人たちの家族への思いが伝わってくる。公開時は、ビルマ(現・ミャンマー)に出兵していた小泉氏が家族に宛てた「小泉書簡」を掲載。今後は他の方々の手紙も追加していく予定。また、戦時中の社会の様子や、戦地の風景などが描かれた絵葉書も掲載している。本コンテンツは、軍事郵便を研究している元専修大学教授の新井勝紘(あらい・かつひろ)氏が手紙の提供や解読などの協力をした。
さて。ここからはCSR新聞としての社説です。戦争の悲惨さを後代まで伝える方法として評価できるプロジェクトではあります。ただし、内容が今のところ一方的です。戦争は他国との間で起こるのとなので、自国と自国民のことばかりを取り上げても広い視野での客観的な理解にはなりません。客観的に見て、考えることは自虐的ではありません。今後の展開に期待したいところですが、やはり企業には取り扱いが難しいテーマのCSRだと感じます。
(発表日:2016/08/04)