【大林組】スリムクリート工法が第18回国土技術開発賞 最優秀賞を受賞
2016年7月26日、東京・丸の内の東京国際フォーラムにおいて、第18回国土技術開発賞（国土技術研究センター、沿岸技術研究センター共催）の表彰式が行われ、大林組と宇部興産が共同で開発したスリムクリート工法（常温硬化型超高強度繊維補強コンクリート）が、最優秀賞を受賞した。大林組は、コンクリート分野の最優秀賞を2年連続で受賞している。
国土技術開発賞は、安全に安心して暮らせる国土などの形成をめざして、住宅や社会資本の整備を支えている建設産業の優れた新技術とその開発に貢献した技術開発者を表彰するもの。表彰式で石井啓一国土交通大臣は、建設現場の生産性向上策「i-Construction」の推進を述べるとともに、生産性を高める新技術の積極的な活用に期待を示した。
スリムクリートは、超高強度モルタルと超高強度鋼繊維で構成され、鉄筋がなくても部材や構造物を製造できる。一般的な超高強度繊維補強コンクリートは、打設直後から水蒸気で熱を与えるなどの特別な養生が必要なため、設備の整った工場で製作するが、スリムクリートは常温で養生が可能なため、現場で施工できる。
緻密性を高めたことで、一般的なコンクリートに比べ、強度は約8倍。二酸化炭素や塩分によるコンクリートの劣化にも強く、100年の耐久性を有す。
維持管理にかかるコスト、二酸化炭素の排出をともに50%低減するなど、持続可能な社会の実現にも寄与する。今回は、新規性、汎用性、技術開発の効果の3つの点を高く評価され、選定された。
◆実績・適用例
・大林組技術研究所屋内ブリッジ（東京都清瀬市）
・京王線多摩川橋梁耐震補強工事（東京都府中市～多摩市）
・田原センター北岸壁改修工事（愛知県田原市）
スリムクリート工法が第18回国土技術開発賞 最優秀賞を受賞｜最新情報｜株式会社大林組
(発表日：2016/09/08)