中外製薬が希少がんに関する産学共同プロジェクトに参画
中外製薬株式会社は、国立研究開発法人国立がん研究センターと、同センターが中心となって進める産学共同プロジェクト「MASTER KEYプロジェクト」に関する共同研究契約を締結した。これにより中外製薬は、国立がん研究センターと協働し、希少がんに対する医薬品の研究開発およびゲノム医療の推進を目指していく。
希少がんは、年間発生率が人口10万人当たり6例未満のがんと定義されている。患者が極めて少なく診療・受療上の課題が他のがん種に比べて多いため、まとまった診療データが存在せず、研究開発や臨床試験の実施が困難ながん種といわれている。
「MASTER KEYプロジェクト」は、国立がん研究センターが有する先端的な研究開発のノウハウと研究支援機能、製薬企業が有するシーズと開発戦略等を融合させ、網羅的かつ効率的に希少がんの治療開発を進める産学共同の基盤を構築することを目指し、2017年5月に開始されている。
中外製薬はオンコロジー領域のトップ製薬企業として、2015年より日本初の産学連携全国がんゲノムスクリーニングプロジェクトである「SCRUM-Japan」に参画しており、今回の「MASTER KEYプロジェクト」への参画は、アカデミアとの連携の一層の強化につながり、希少がんに関連する困難な課題の解決に向けた第一歩になると考えている。