サントリー文化財団が人文科学などに関する研究助成~総額3,505万円
公益財団法人サントリー文化財団は、2017年度「人文科学、社会科学に関する学際的グループ研究助成」として31件、「地域文化活動の実践者と研究者によるグループ研究助成」として5件の助成を決定した。
(1)「人文科学、社会科学に関する学際的グループ研究助成」
本プログラムは、社会、文化、政治、経済など、人文科学、社会科学の分野を対象とし、国際的・学際的視点をもった学術上意義の大きいグループ研究に対して助成を行うもの。本年度は応募総数361件のうち、31件を決定し、助成総額は3,000万円。
本年度は、激変する世界情勢の中、東アジアにおける国際秩序はどのようになるのか考える「東アジアにおける安全保障秩序の変容」(代表:神奈川大学准教授 佐橋亮氏)や、前近代からの和紙について標準データベース化を図ろうとする「和紙技術・文化論の再構築をめざして:多言語による記録と伝世資料の比較検討による学際的研究」(代表:高岡法科大学准教授 本多俊彦氏)など、政治問題から歴史研究まで、多様な学際的テーマが採択された。
(2)「地域文化活動の実践者と研究者によるグループ研究助成」
本プログラムは、地域文化活動に関わる研究の振興と、これを通じて日本の地域文化活動の発展に寄与することを目的としている。本年度は応募総数125件のうち、5件を決定し、助成総額は505万円。
採択されたのは、クラウド・ファンディングの活用は地域文化にどれだけ有効かを実証研究し、理論化しようとする「秋田県北の伝統的な祭りにおけるクラウド・ファンディングの活用に関する研究」(代表:秋田大学准教授 萩原史朗氏)などで、地域文化活動の振興に寄与する成果が期待される。