【ホンダ】高圧水電解型「70MPaスマート水素ステーション」実証実験開始
Hondaは、高圧水電解型水素製造ステーションとして世界初となる充填圧力70MPa(メガパスカル)の「70MPa スマート水素ステーション(70MPa SHS)」を東京都江東区青海に設置し、実証実験を開始した。
この実証実験は、環境省の「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」のもと、太陽光エネルギー由来の水素を製造する70MPa小型水素ステーションの運用効果を実証するもの。70MPa SHSは、本体の床面積を従来型よりひとまわり小さい約6平方メートルに収めた小型サイズで、Honda独自技術の高圧水電解システムにより、圧縮機を使用せずに製造圧力77MPaの水素を24時間で最大2.5kg製造することができ、製造した水素は約18kg貯蔵可能。また、充填圧力を70MPaにすることにより、燃料電池自動車「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」が一充填で約750km走行できる量の水素充填が可能な小型水素ステーションとなった。
この70MPa SHSとクラリティ フューエル セル、可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」を運用することによって、実際の都市環境下でのCO2削減効果と緊急時における移動可能な発電設備としての実用性を検証する。
これからもHondaは、「自由な移動の喜び」と「豊かで持続可能な社会」の実現に向けて、「つくる・つかう・つながる」技術の組み合わせによって、エネルギーの地産地消、低炭素社会を可能にする取り組みを拡大させていく。
Hondaは燃料電池自動車自体では圧倒的な存在感ではなく、先日発表があったトヨタ自動車の燃料電池バス市販開始など、他社もインパクトある展開を行っている。ただ、「つくる」「つながる」も加えた世界観、とくに水素製造段階から太陽光を使って、「燃料」についてはCO2を完全にゼロにする世界観について、Hondaはわかりやすい活動と情報発信を行っている。「走っているときはCO2排出量ゼロでも、その前段階で化石燃料や原子力を使ったエネルギーを使っているわけでしょ」という指摘に対しての解を着々と準備し続けている。
Honda | 高圧水電解型「70MPa スマート水素ステーション」の実証実験を開始
(発表日:2016/10/24)