【大塚ホールディングス】「大塚グループCSR報告書2015」を発行
大塚グループは5月31日、「大塚グループCSR報告書2015」を発行した。全50ページ、PDFをダウンロードして読むことが可能。対象期間は2015年1月1日から12月31日。
大塚グループは「健康」「環境」「品質」「文化」「社員」をCSR5分野と設定し、CSR報告書もこれに沿って構成されている。グローバルヘルスケア企業と名乗っていることもあり、「健康」が最初に来るところが特徴。「事業と一体化した、大塚とステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションから生まれる活動が大塚のCSR」という定義付けも個性がある。
最重要ともいえる一番めの分野「環境」の冒頭に来るのは、アンメットニーズへの対応。すなわち、未解決の課題が残されている分野における製品の開発について紹介。統合失調症・ADPKD・結核などへの対応を紹介している。事業自体をCSRの重要な一部と捉えていて、先に紹介した定義に基づく大塚グループのCSRに対する姿勢が見える。
環境分野では、環境マネジメントについて最初に述べられている。具体的なデータや、工場にビオトープを設置しているなどの具体的事例も掲載されているが、データを見る限りでは直近で著しく環境負荷を軽減している印象までは持てない。堅実で幅広い努力をしていることと、オープンな活動を行っていることは伝わってくる。
品質分野が3つめに来る点にも、事業の特性があらわれている。
文化分野は環境分野と並んでCSRの花形。地域貢献としてパキスタンで行っている難民のための診療所が紹介されていて、ここでもグローバルであること、ヘルスケア企業であることが表現されている。
社員分野では女性活躍推進。自社運営の事業所内保育所を抱えるなど、この分野で先進的企業であることが窺える。
第三者意見として環境管理会計研究所代表取締役の梨岡氏のコメントが入っている。同氏のコメントは的を射ている。(存在するならば)目標と実績とが一覧で見られるようなページがあると、短時間で事実を把握できる。一覧性(一瞥性)はとくに紙媒体では効果的だろう。一瞥できるロードマップ然り。
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(発表日:2016/05/31)